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このページは愛川町議会議員玉利まさるのホームページです。
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                   編集子 K



2020年8月19日水曜日

さまよう8月 ~九条問題よりも~

 以前にも発信していますが、終戦記念日が過ぎたので改めて、です。  8月になると毎年きっと思い出す学生時代の友だちが二人います。まずA君。広島生まれで、原爆で父を亡くしています。母から戦争の悲惨を聴いて育っています。だから、彼は絶対平和主義者です。むろん、彼は「九条を守ろう」派です。彼の訴えの気持ちはよく分かります。次にB君。父を戦地で失っていますが、彼のおじさん、終戦をインドネシアでむかえ、その後は残留し、インドネシアの独立のため戦っていました。だから彼はあの戦争をアジア独立解放戦争と位置づけています。A君があの戦争を侵略戦争と呼ぶのが許せません。父の死が犯罪になり、名誉が傷つきます。この気持ちも分かります。  しかし、そんな二人にも共通点があります。戦争というのは、勝っても負けても、被害者かつ加害者になります。だから二人は、むろんぼくも戦争が嫌いです。だから戦後、すぐに国連ができたとき、ぼくらはどれほど期待したでしょう。ご存知、国連は二度と戦争をおこさないための機関です。ぼくらはそう教えられていました。  だが、その期待はすぐ裏切られました。朝鮮戦争がありました。当時は、期待が大きかっただけに、国連は何をしているのか?とメディアに騒がれたりしました。が、どうでしょう。それから50年、60年、ずっと国際紛争は続いています。でもメディアは騒ぎません。終戦記念日になっても、国連の無力など誰も気にしません。国連が機能していれば、九条なぞあってもなくても済むものを。中国の侵略も、アメリカの核の保護も要らないのを。新冷戦などないものを!  終戦記念日のある8月、それはぼくがひとり国連を考える月です。二度と戦争をおこさない国連憲章を読み返す月です。そして「二度と戦争をおこさない」と言えば、国際連合の目的も同じだが、失敗したなぁと思い出し、やがてはなぜ失敗したんだ、と思い、またやがて、そういえばどちらも戦勝国が自分だちの都合でつくった機関だったからなぁ。毎年、ぼくは無力感に陥るのでありました。