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編集子 K
2015年7月19日日曜日
オマケ 東芝を憂える
たぶん誰の人生にも不思議な出会いがあります。ぼくもで、出会いはかなり多い方です。その一つにかつての東芝のボス土光さんがいました。
まだ20代のことです。ぼくは会社を倒産させ、ハンパじゃない借金をかかえたことがあります。その時は東神奈川に住んでいて、銀座まで歩いて通いました。たしか、靴は2週間でダメになりました。
その通勤途中、よく道の掃除などしていて出会う年輩がいて、声をかけられたことがあります。貧乏臭いのにさわやかに闊歩しているので気にかかったとか。事情を話すと、これまたかなりのお金を貸してくれました。負債のでき方がよかったとか。それが土光さん。
それから半世紀。今土光さんの会社が揺れています。報道によると原因は粉飾。土光さんの一番嫌うことです。思えば、ぼくの倒産の原因も、よくいえば若気の至りの理想主義、実態は見栄です。収入以上に設備投資し社員に平均以上の給料を払おうとして、会社をつぶしたのでありました。
かくて、東芝の今日が気になるわけですが、何も言えません。ぼくの「実力以上にがんばる」癖は治っていません。持病ですから。
なお、その土光さん、行財政改革の時、ぼくの従兄、谷村(裕)と仕事をしました。人生のめぐり合わせは不思議です。東芝の失敗も「見栄」ですが、土光さんが行革でメスを入れたのが、一面、行政の見栄でありました。